公益財団法人小山基金のホームページへようこそ。
当財団は、ある篤志家のご遺言により、その遺産を基金として視聴覚障害者の援護並びにこれら障害者の医療、教育、福祉に携わる関係機関や団体に対する支援を目的として設立された財団です。以下、当財団設立の経緯や趣旨をご紹介致します。
当財団を設立した篤志家は、小山理子さんという方で、岡山市の旧家の当主として、田畑等相当の不動産を所有し、かつ旅館業を営んでおられましたが、平成16年に100歳の天寿を全うされて亡くなられました。しかし、もともとお子さんがなかったこともあって、生前からご自分の死後の遺産の処分·活用方法を周囲の方や弁護士に相談されていたところ、晩年には目を悪くして不自由な思いをされたことから、視聴覚に障害がある人達のために遺産を役立てたいと思い立ちました。その思いを実現するため、亡くなられる数年前に、死後その遺産を基金として財団を設立するとの公正証書遺言を作成されました。
そのご遺言に基づいて平成17年1月に当財団が発足しました。それ以来現在に至るまで、当財団は、毎年岡山県内を中心に、視聴覚障害者に対する奨学金制度をもうけ、盲導犬育成のための費用を盲導犬協会に支出し、医療機関、教育機関に助成金を交付してきました。また、視聴覚障害者を講師に招いて講演会を開き、広報誌みらいの発刊を通じて、亡き小山さんのご遺志を実現すべく活動を続けてきております。
ただ、このような活動を出来る限り永続的かつ効果的に続けることが亡き小山さんのご遺志に沿うところではありましょうが、何分にも当財団の基金自体が比較的に小規模な個人遺産であり、現在の世界的に厳しい経済情勢のもとでは、基金の適切な運用方法を選択し、十分な運用益を確保することが困難な状況にあります。従って当財団に寄せられる視聴覚障害者及び関係機関·団体の全てのご要望に十分お応えできない状態であることを心苦しく思っております。
とはいえ、当財団においては、その発足以来、生前の小山さんのご意向を受けてその実現に協力してきた弁護士、司法書士、不動産や税務関係の実務家、視聴覚障害者の医療·教育に携わる専門家が、低報酬で評議員、理事、監事の役職を引き受け、小山さんの大切な遺産である基金を厳正·適切に管理·運用し、公平かつ適正に支援·援助先を選択、決定することに心を傾けて参りました。我々役員一同は、これからも、亡き小山さんのご遺志の実現に努力し、視聴覚障害者が少しでも生きやすい社会になるように念じております。
皆様方には、亡き小山さんのご遺志をご理解して頂き、当財団の活動について一層のご支援とご協力をお願い申し上げる次第です。
|